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Tsuchikura Laboratory

伝え得ないことの発見

「私たちが言葉が意味するものを伝えたいと思うとき、相手側の知的な努力によって埋めるしかないギャップが生じてしまうものなのだ。私たちのメッセージは、言葉で伝えることのできないものを、あとに残す。そしてそれがきちんと伝わるかどうかは、受け手が、言葉として伝え得なかった内容を発見できるかどうかにかかっているのだ。」(ポランニー,2003,p.20)

 

・この問題を解消するための方略、あるいは受け手の負荷を減らすための方略はいくつも提案されています。どんなものがあるでしょうか?

・受け手の負荷を減らすことには、どんな意味があるでしょうか?ネガティブな面に注目すると、どのような帰結をもたらしてしまうでしょうか?

・なぜそこまでして「伝えたいと思う」のでしょうか、「伝える必要」があるのでしょうか?

 

マイケル・ポランニー 高橋勇夫訳 2003 暗黙知の次元 筑摩書房ちくま学芸文庫

卒業論文とゼミナール論文のタイトル(2016年度)

2016年度に提出された卒業論文のタイトルはつぎのとおりです。

  • 若者を取り巻く人間関係について―人間関係希求型と実際の人間関係の観点から―(Su, Ko) ※質問紙調査とインタビュー
  • 批判によって自尊心が低下した人に対してどう声をかけるべきか―集団・個人を対象とした批判・賞賛の効果の検討―(Ta, Mo) ※質問紙実験
  • 統合保育においてけんかが非定型発達児の集団づくりに及ぼす影響~子どもの観察と保育者インタビューから~(Na, Mi) ※フィールド調査とインタビュー

 

2016年度に提出されたゼミナール論文(3年生)のタイトルはつぎのとおりです。

  • アニメのキャラクターの時代ごとの変化について(O, A)
  • 操作感と学習:電子ゲームを媒体に(Ka, Yu)
  • ペットへの愛着と関連する要素の検討(Shi, Ka)
  • 景色・景観によって感じられる音への印象変化(Ta, I)
  • 限界認識のタイミングによる意欲の変化(To, Hi)
  • 統合失調症の回復の経緯・動機についての研究(Ma, A)
  • 人-ロボット間のインタラクションにおける人らしさの特定について(Mo, E)

 

3年生のゼミナールは、前期は「モラル・トライブズ」(ジョシュア・グリーン)の文献講読と各自の研究報告、後期は各自の研究報告とサイエンスカフェ(全3回)を行ないました。

 

過去はこちら

卒業論文とゼミナール論文のタイトル(2015年度) - tsuchikulab

卒論タイトル(2014年度、2013年度、2011年度) - tsuchikulab

 

(文献)

グリーン,ジョシュア・D.竹田円訳 2015 モラル・トライブズ―共存の道徳哲学へ,岩波書店

 

ソーシャルナビゲーションに関する調査研究

YNUの集中講義でソーシャルナビゲーションの調査研究に取り組んでもらいました。

はじめに、静岡県浜松市を中心に収集された貼り紙100枚をKJ法をもちいて分析してもらいました。

その分析結果を受けて、チームごとにRQを設定し、写真観察法をもちいてデータを収集し、分析してもらいました。

みなさん大変熱心に取り組んでくれて、いずれも面白いものになりました。

※結果部分の詳細はスライドのノートを参照してください。

今後の展望に示されている議論の射程は広く、文化人類学民俗学発達心理学など、多様な分野から豊かな発想を引き出すことができそうです。個人的な関心としては、マイクロスリップ研究における行為の結合性(鈴木・三嶋・佐々木,1997)との関連も気になります。

ソーシャルナビゲーションの外延を拡張する試みです。拡張することで何が見えてくるのか、拡張したことで概念自体はどう定義しなおされる必要があるかを考えさせられます。「位置・距離」に関するテーマを追究するための方法論としても参考になります。

 

文献

鈴木健太郎・三嶋博之・佐々木正人 1997 アフォーダンスと行為の多様性:マイクロスリップをめぐって 日本ファジィ学会、9(6)、826ー837.

(教員)

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