12月1日の土曜日に科学講座の二回目を開講しました。
一回目は初回ということもあり、参加者の子どもたちに、緊張の様子が伺えたり、私たち大学生講師とのあいだに壁を感じる部分もありました。
そこで、教え方に、もう少し、楽しさとか親しみやすさを交えよう!という反省を踏まえて、いろいろな実験をすることに加え、講義にもちょっとした工夫をしました。
二回目の授業テーマは『酸性・アルカリ性』でした。流れは次の通りです。
(1)身近なものに隠れている酸性・アルカリ性(主に講義)
(2)焼きそばの色が変わる実験
(3)電気分解により寒天の色が変わる実験
(4)酸性雨のできるメカニズムとディスカッション
(1)身近なものに隠れている酸性・アルカリ性(主に講義)
まず、身近なものに隠れている酸性・アルカリ性の授業風景を振り返ります。
最初に水の入った3つのコップを出しました。
実はそこに「普通の水」「レモン汁を混ぜた水」「重曹を混ぜた水」が隠れているのです。
子どもたちには、リトマス紙を使ってどれが何性なのかを調べてもらいました。
中には、匂いを嗅いだり、好奇心旺盛に調べてくれる参加者の子もいて、出だしからとても盛り上がりました。
そのあと、人体模型を使いながら、食べ物が私たちの体の中で、どのように変化していくのかを説明しました。
指示棒をクルクルと回しながら、酸性・アルカリ性を説明したところ、参加者は熱心に注意を向けて理解してくれたように思います。
(2)焼きそばの色が変わる実験
次に取りくんだのが、講座後に実施したアンケートで好評だった、焼きそばの色が変わる実験です。
カレー粉に使われるウコンのクルクミン、紫キャベツに含まれるアントシアニンという、リトマス紙のような性質を持つ二つの色素を利用しました。出来たのは次の4色の焼きそばです。
味は具なしなので今ひとつでしたが、みんなで楽しそうに炒めてくれました。
(3)電気分解により寒天の色が変わる実験
その次に、寒天に電気を通す実験をしました。
電気を通すために、寒天にシャープペンシルの針を挿し、スイッチ付きの電池ホルダーと接続するのに時間がかかりましたが、みんな真剣に取り組んでくれました。
寒天作りのレシピと電池ホルダーをお土産に持って帰ってもらったので、家庭でもあらためて取り組んで、楽しんでるもらえているとうれしいです。
(4)酸性雨のできるメカニズムとディスカッション
さいごに取りくんだのが、酸性雨の発生するメカニズムの説明とディスカッションです。
酸性雨が危険なものだとは知っているけれど、実際はどのように出来ているのかを、ペープサートを使 って順番にたどっていきました。
そのあとのディスカッションでは、どのように酸性雨の発生を防ぐことができるのかを話し合いました。「煙突にフィルターをつける」「CO2を地面に固めて埋める」といった、たくさんの提案をしてくれました。
全体を通して、子どもたちが自分で考えたり、動いたりする作業が多くありましたが、みんな楽しんで学んでくれた印象でした。
(第2回講座担当責任者)