“今いる大学に入学してよかったと思いますか?”
社会調査に関する授業で、受講者の一人が問おうとしたテーマです。実際に作成した質問項目の文言はこれとは異なりますが、このテーマについて、本学で実施した調査結果を分析しながら、思いをめぐらせました。
個人的には、今年は例年に増して、「大学」について考えたり、考えを述べる機会がありました。機会に「恵まれた」と言うポジティブなものではなく、むしろ、考えざるを得なかったと表現すべきことかもしれません。こうした事情はさておき、データを分析しながら、出力された数字に学生のみなさんの思いの一端を垣間見た気がしました。あたたかい気持ちになると同時に身が引き締まります。
上野千鶴子(2018,p.275)は高等教育の価値についてつぎのように述べています。
「高等教育の価値は、知識を得るためにあるのではなく、いかにして知識を生産するかというメタ知識を得ることにあります。」
ハレーションにすこし目を細めながら、見るべきところをしっかりと見つめていきましょう。
詳細な分析は来年の課題になりそうです。