・1つのきっかけで大きく進歩したように見えたものの、ほんとうにそれはささいな1つのきっかけにより成し遂げられたことなのだろうか。関係ない角度から参考になるかもしれない議論を参照します。
・ドーキンス(2014)はグールドの断続平衡説(punctuated equilibrium)にたいして、「進化における3つの異なる断続点を一緒くたにしてしまったために、混乱を招」いたと言う。その3つはつぎのとおり。
1:大規模突然変異(macro mutuation):1つの遺伝子が大きな変化をもたらす
2:大量絶滅(mass extinction):多くの動物が化石上の記録から突然消えることになる
3:急速漸進進化(rapid gradualism):選択が強くかかり、急速に進化が起こる。あまりに急速で化石に痕跡が残らない。
・化石記録でみると、2と3はひとつの跳躍しかなかったようにみえる(1と誤解される)
・なお、ドーキンスも1があることは認めている。ただし、「頻繁な現象ではない」としている。
・翻って、私たちがとらえたい現象についてはどうだろうか。