尺度水準の補足。順序尺度の一例としてモース硬度があります(マグネロ、p.121)。
硬度 鉱物 絶対硬度
1 滑石(かっせき) 1
2 石膏 3
3 方解石 9
4 蛍石 21
5 燐灰石(りんかいせき) 48
6 正長石 72
7 石英 100
8 トパーズ 200
9 コランダム 400
10 ダイヤモンド 1500
説明によると
・ドイツの鉱物学者であるフリードリヒ・モースが発表した尺度
・硬度は10種類の鉱物でできており、物体の硬度、傷のつきやすさを示す(補足参照)
・硬度の違いが一定である必要はない〔間隔が同じではないということ;補足も参照〕
・ダイヤモンド(10)は、滑石(1)より10倍硬いというわけではない〔当然、比率尺度でもありません〕
Wikipedia「モース硬度」を参照した補足
・「数値間の硬度の変化は比例せず、硬度1と2の間の差が小さく、9と10の間の硬度の差が大きいことも特徴的である。」。上記のとおり、間隔尺度ではない、ということが確認できます。
・「硬さの基準は「あるものでひっかいたときの傷のつきにくさ」であり、「たたいて壊れるかどうか」の堅牢さではない」。「標準鉱物と試料物質をこすり、ひっかき傷の有無で硬さを測定する」。どのような指標化の仕方をしているかがわかりますね。
・余談ではありますが、マグネロはダイヤモンドの絶対硬度を1500と記述していましたが、Wikiでは1600となっていました。
文献
マグネロ,アイリーン 神永正博監修、井口耕二訳 2010 マンガ 統計学入門―学びたい人のための最短コース,講談社.(講談社ブルーバックス)