コミュニケーションができるとはどういうことか?という議論の補足です。
パオロ・マッツァリーノ(2016)より引用します。
日本の学校は、ともだちは多ければ多いほどすばらしいことだ、と教えたがりますが、ともだちなんて、数人いればじゅうぶんです。ムリをしてまでともだちを作らなくてもいいですよ。
よのなかで本当に必要とされるのは、ともだちを作る能力ではありません。ともだちでない人と話せる能力なんです。
お店の店員さんは、ともだちでもない大勢のお客さんと話ができなければ仕事になりません。災害が起きたあとには、ともだちでない人同士で助けあうことが大切です。・・・略・・・
ともだちなどという狭い枠に人間を囲い込むのはよくありません。ともだちを百人作れる能力よりも、千人の他人とお話ができる能力のほうが、ずっと価値があるのです。(pp.42-43)
制度の他者との関連も考えてみてください。
パオロ・マッツァリーノ 2016 みんなの道徳解体新書,筑摩書房(ちくまプリマー新書)