ムッライナタン・シャフィール(2015;序章と1章)
・欠乏:自分の持っているものが必要と感じるものより少ないこと
・・物理的欠乏と欠乏感は異なる
・時間の欠乏とお金の欠乏は別ものとおもわれるが、最終的な行動は似ている
・あらゆるかたちの欠乏は同様のマインドセットを生みだす。このマインドセットは、さまざまな行動を説明するのに役立つ
・欠乏は人の注意を占拠する
・・差し迫ったニーズに対処するという限定的な強み
・・・集中ボーナス:時間があまりないときに得るもの。期限が差し迫ったときの生産性向上、歯磨き粉がなくなりそうなとき、など
・・差し迫ったニーズ以外のことをほったらかしにし、それらの面で能力が低下する
・・・トンネリング:トンネルの内側は鮮明に見えるが、周辺は見えなくなるのに相当する認知作用
・・・トンネリング税:トンネリングによって生じるマイナスの影響
・集中ボーナスとトンネリング税の差し引きが問題
※各心理メカニズムの詳細は本文を参照してください
ムッライナタン,センディル・シャフィール,エルダー 大田直子訳 2015 いつも「時間がない」あなたに―欠乏の行動経済学,早川書房.(文庫版も出ている)