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Tsuchikura Laboratory

研究テーマを考える手がかり

◇「その現象それ自体に関心がある」のか、「その現象のメカニズムに関心がある」のか
例)「満員電車はどうしてこんなにも不快なのだろう?」ということが気になり、これについて知りたいと思った。このとき少なくとも2つの方向性がある。
 
1:満員電車が不快であること自体に関心がある=「満員電車の不快さ」の研究
・満員電車の不快さをさまざまな角度から明らかにする。
・調査をすすめる上で「満員電車」は切り離せない。
・論文上は基本的に満員電車に関する議論が続く。研究を通じて得られた知見は基本的に満員電車に関するもので、総合考察において満員電車以外の現象に一般化を図る。
 
2:満員電車の不快さを生み出すメカニズムに関心がある=「不快さを生みだす要因」の研究
・満員電車の不快さを手掛かりに、不快さを生み出す要因(の一部)をみつけ、その要因について調査を行なう。
・調査をすすめる上で「満員電車」は脇におかれる。
・論文上、満員電車が不快であることは議論の導入に位置づけられる。研究を通じて得られた知見は、その要因を含む現象に基本的に一般化される。
 
*実際にはこの両極のあいだにグラデーションがあり、一筋縄ではいかないかもしれません。ただ、こうした「モデル」を想定したときに、自分の議論はどこに位置づくのかを考えるとよいと思います。
 
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