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突然怖じ気づいた誘拐犯の例

 突然怖じ気づいた誘拐犯の例

誘拐犯は人質を解放したいのだが、人質が警察に訴えることを恐れている。人質のほうは、自由にしてくれれば警察には訴えないと喜んで約束する。しかし困ったことに、自由になればこの約束を守る理由がないことを、誘拐犯も人質もわかっている。そうなると、誘拐犯は人質を解放することができない。 (トーマス・シェリング(1960)の議論をフランク(1995)から引用。言葉づかいに一部変更をくわえた。)

このとき人質はどうすればよいだろうか。

 

文献

Frank, R. H. 1988 Passions Within Reason: The Strategic Role of the Emotions. New York: W. W. Norton.(フランク,R. H. 山岸俊男監訳 1995 オデッセウスの鎖―適応プログラムとしての感情.サイエンス社.)

Schelling, T. 1960 The Strategy of Conflict. Cambridge, Mass.: Harvard University Press.

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