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Tsuchikura Laboratory

社会心理学2(2019年度)

社会心理学2のページです(2019/9/20;適宜更新)

*受講上の注意はさいごをご覧ください。

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■授業で協力していただいた調査のフィードバック(2/3)

こちら

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■グループワーク課題について

2020/01/23追記

・1/22(最終期限)までに再提出を終えたグループの結果を公表します:こちら

・パスワードは前回の結果公表と同様です。

・ファイルは2月上旬に削除する予定です。(削除しました;2/3)

2020/01/20追記

・1/19までに再提出等を終えたグループの結果を公表します:こちら ※上記の公開に伴い削除しました。公開していた内容は上記ファイルに含まれています(1/23)。

・パスワードは前回の結果公表と同様です。

・1/19時点で、2グループが「合(保留)」、9グループが「要再提出」となっています。提出期限は1/22です。

・不明な点等があれば、1/22の定期試験の際に相談してください。

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■出席フォーム

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■過去の出席フォーム

第1回(9/25):こちら

第2回(10/2):こちら

第3回(10/9):こちら

第4回(10/16):こちら 

第5回(10/23):こちら

第6回(10/30):こちら

第7回(11/6):こちら

第8回(11/13):こちら

・南部・河端(2019)「地図メディアが自由探索時の行動に及ぼす影響」;こちら

第9回(11/20):こちら

第10回(11/20):こちら

・今回は「アンケートへの回答」→「数字の表示」→「出席フォームの回答」の手続きになります。

・回答するアンケートは、学籍番号の下1桁の数字によって異なります。

・下1桁が1、2の方:こちら B

・下1桁が3、4、5の方:こちら C

・下1桁が6、7、8の方:こちら D

・下1桁が9、0の方:こちら E

第11回(12/4):こちら

第12回(12/11):こちら

第13回(12/18):こちら 

◆授業内の実験

・学籍番号の下一桁が1、2の方:こちら

・学籍番号の下一桁が3、4の方:こちら

・学籍番号の下一桁が5、6の方:こちら

・学籍番号の下一桁が7、8、9の方:こちら 

・学籍番号の下一桁が0、指定の方:こちら

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(2019/12/18)

◆出席要件の可否の資料:こちら 削除しました

◆グループワーク課題の可否の資料:こちら  削除しました

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第14回(1/14):こちら

・グループワーク課題の結果公表:こちら  削除しました

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■グループワーク課題の提出先

こちら 通常の提出は12/18が期限です。一度提出したグループの再提出と指定された方の提出期限は1/22(水)中です。

・テーマ2と3は別途、指定の方法で写真を送ることが求められています。 

・再提出等のグループの結果報告は1/29(水)までに行う予定です(公開しました;1/23)。

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■受講上の注意

シラバスからの変更点を含めて、受講上の注意を第1回のガイダンスで説明しました。詳細は第1回資料を確認してください。

・出席の取り扱いがシラバスから変更になっています。

・「出席フォーム」のパスワードは、そのつど授業でお知らせします。出席フォームは指定の時間に入力されたものを出席とみなします。例外については第1回の資料を参照のこと。

・「授業資料」は授業支援システムにアップしています。なお、授業支援システムには、少なくとも授業のある週の月曜日から水曜日まではアップしています。

・わからないことがあれば相談してください。

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シラバス

・1:こちら 2:こちら

外書講読/外国書講読(2019年度)

外書講読(社会学)1B/外国書講読(英語)(2019年度)のページです。

(2019/9/20;適宜更新)

 

■課題の提出先:こちら(PSは授業で伝えたものです)

 

■発表スケジュール

*10/10修正

・2(10/3):阪口(長島2015)、髙橋(野藤2019)、佐藤(エンゲストローム1章)(途中まで)

・3(10/10):佐藤(エンゲストローム1章)、角田(エンゲストローム2章)(途中まで)

・4(10/17):角田(エンゲストローム2章)、武藤・然・宮谷(エンゲストローム3章)

・5(10/24):Ch1;1~7(7頁の下から7行目まで)

・6(10/31):Ch1;8~14(12頁の2/3程度まで)

・7(11/7):Ch1;12頁のさいごの1/3程度~17頁のおわりまで

 

■発表順

*12/12修正

  • 【第5回】(第3回:10/10配布);1:宮谷(→角田)、2:角田、3:然、4:佐藤、5:高橋(→然)、6:阪口(→武藤)、7:武藤(10/31発表)
  • 【第6回】(第5回:10/24配布);8:宮谷(→土倉)(10/31発表)
  • 【第7回】(第5回:10/24配布);9:角田、10:然(11/7発表)
  • 【第8回】(第5回:10/24配布);11:佐藤(→土倉)、12:高橋、13:阪口(→武藤)、14:武藤(途中まで)
  • 【第9回】14:武藤(途中から)、(第6回:10/31配布);15・16:野田、17・18:原田、
  • 【第10回】(第6回:10/31配布);19・20:松藤、21・22:日高、23:宮谷
  • 【第11回】(第8回:11/14配布);24:角田、25:然、26:佐藤、27:高橋、28:阪口
  • 【第12回】(第8回:11/14配布);29:武藤、(第10回:11/28配布);30:野田、31:原田、32:松藤、33:日高
  • 【第13回】
  • 【第14回】
  • (1/6提出)34:松藤、35・36:宮谷

 

■発表順;バディ(フォローする人)

1:宮谷;角田

2:角田;佐藤

3:然;高橋

4:佐藤;阪口

5:高橋;然

6:阪口;武藤

7:武藤;角田

8:野田;日高

9:原田;野田

10:松藤;原田

11:日高;松藤 

 

シラバスこちら

 

認識と行為の水準(あるいは他者とのかかわり)

■認識とその認識がどのような行為の資源になりうるか、について

 小林秀雄が講演後に学生の質問にたいして回答した部分から引用します(小林,2014;質疑応答自体は昭和45年なので1970年)。

 科学などというものは、物を知るためには、ちっとも役に立っていません。なるほど、月に行くためには、敵を殺すためには、労なくして物を得るためには―そういう諸々の行動をするためには、科学は非常な役割を果たしているでしょう。けれども、人間の生活とはどういう意味合いのものであろうかといった認識については、科学は何もしてくれないのです。

 たとえば、人間にとって水とは何か、どういう意味合いを持っているのだろうかと考える時、この水の意味を知ることと、水を分析してH2Oだと知ることとは全然違うでしょう。それはもちろん、水という自然を僕らがうまく利用し、行動するためには、分析してH2Oだと知らなくてはいけない。しかし水を認識することについては、科学は何の助けにもならない。

 僕が君の性格を知るということは、君という人の〈もののあはれ〉を知ることです。そういう君を認識することです。しかし、僕が生物学者として君を知る時は、君の性格を抜かしてしまって、心臓移植とか何とか、医学の進歩のために君を解剖する。これは君を認識することとはまるで別だろ?(pp.99-100)

 この認識について考えるにあたり、ヴィゴツキーの科学的概念と生活的概念、大森荘蔵の議論も振り返ってみてください。

 また、こうしたことを考える意味については、『不平等を考える』の3部、『「学ぶ、考える、話しあう」討論型世論調査―議論の新しい仕組み』で示されたことが関連していることもわかると思います。

 

■承認と教育・養育と計画化(合理化)について

 並行するような議論を行なうために、まずは、ふたたび小林から引用します(質疑応答自体は昭和36年なので1961年)。

 家庭の教育でも、本末が転倒しているようです。子供に対する外的な影響ばかりを、やかましく言う。テレビの影響だとか、雑誌の影響だとかが、しきりに論じられている。だが、子供が一番深く影響を受けるのは、家庭の精神的、感情的雰囲気というものでしょう。親が本当に子供に深い愛情を持っていれば、子供は直ちにこれに感応して、現実的な態度を取るものです。親の愛情をきちんと受け止める能力を、子供は完全に備えている。当り前のことだが、こんな当り前なことが、存外忘れられているのです。(pp.88-89)

 いまの雰囲気からすると言葉があいまいに見える部分もあるかもしれませんが、言わんとするところは理解できます。そして、当たり前のことはさらに難しくなっているのかもしれません。存在と承認について「現代の文脈」を参照しておきます。鷲田(2010)より。

 ひとの存在価値を業績で測る、何をするにも能力と資格を問題にする、何をするにも効率と成績を問題にする・・・。子ども時代から定年を迎えるまで、ずっとそのチェックが入る。わたしたちはたえず資格を問われる社会に生きている・・・略・・・〔この社会は〕「これができたら」という条件つきでひとが認められる社会である。裏返して言うと、条件を満たしていなかったら不要の烙印が押される社会である。そのなかで、ひとはいつも自分の存在が条件つきでしか肯定されないという思いをつのらせていく。(p.137)

 条件つきでしか自分が認められない社会のなかで、自分が生きつづけられるか、ひとはいつもその不安に苛まれる。その不安を鎮めるために、条件をつけないで自分の存在を肯定してくれるようなひとを求める。自分をこのまま認めてくれるひと、自分の存在を条件つきではなく肯定してくれるひとを求めるようになるのである。・・・略・・・

 いまわたしたちにほんとうに必要なのは、・・・略・・・距離を置いてたがいに肯定しあう、そういう差異を前提とした関係なのだろう。(pp.138-139)

この点、2つの承認の議論(こちら)もヒントになります。ふたたび鷲田から引用します。では、この文脈で、人とのかかわりはどうなっているのか。

 少子化が進み、地域社会の養育力が殺がれてゆくなかで、・・・略・・・思いどおりにならないと焦って、子どもについて過剰な干渉をし、過剰な期待を押しつけるようになる。こんなふうな人間になってもらいたい、そのためにこのような学校に行ってほしい、そのためにはこのようなお稽古ごとや習いごとをしておく必要がある・・・というふうに、子どもをまるで作品のように育てようとする。(p.158)

鷲田は子どもの養育について議論をしているのですが、先の引用箇所を踏まえると、議論の適用範囲はそれにとどまらないことも同時に見えると思います。「しつけ」の前提となる「存在の世話」の大切さも指摘されています(p.152)。

 子どもの養育に議論を限定すれば、レディの議論を補助線とすることで、先の小林の指摘の意図をより厳密にとらえることもできるように思います。他方で、レディの議論をヒントにして、さらに、子どもにとどまらない対象に、議論を進めていく可能性もあるように思います。

 果たして私たちは、誰にとって、どのような存在であることを望むのか。

 

小林秀雄(講演)、国民文化研究会(編) 2014 学生との対話,新潮社.(文庫版もあり)

大森荘蔵 1994 知の構築とその呪縛,筑摩書房.(ちくま学芸文庫

レディ,ヴァスデヴィ 佐伯胖訳 2015 驚くべき乳幼児の心の世界,ミネルヴァ書房

齋藤純一 2017 不平等を考える―政治理論入門,筑摩書房.(ちくま新書

曽根泰教・柳瀬昇・上木原弘修・島田圭介 2013 「学ぶ、考える、話しあう」討論型世論調査―議論の新しい仕組み,木楽舎

ヴィゴツキー,L.柴田義松訳 2001 思考と言語(新訳版),新読書社.

鷲田清一 2010 わかりやすいはわかりにくい?―臨床哲学講座,筑摩書房.(ちくま新書

 

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