まず、自然淘汰(自然選択)の基本条件を、長谷川・長谷川(2000,pp.25-26)から引用します。
(1)生物には、生き残るよりも多くの子が生まれる。
(2)生物の個体には、同じ種に属していても、さまざまな変異が見られる。
(3)変異の中には、生存や繁殖に影響を及ぼすものがある。
(4)そのような変異の中には、親から子へと遺伝するものがある。
この四つの条件が満たされていれば、生存や繁殖に有利な変異が、集団の中に広まっていくことになるでしょう。この過程を自然淘汰と呼びます。
こうした議論を前提に、この論理を、生物の身体や行動の特徴とは異なる対象に適用しようとすると、どのようなことが考えられるのか(どのようなことを考えるべきなのか)を考えていくことが求められます。
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