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Tsuchikura Laboratory

YNUの分析手続き

RQ

A:大学の授業は教育実習における授業作りにどのように生かされたか

B:指導教官による指導は実習生にどのような影響を与えるか

C:実習期間中の失敗からどのようなことを学んだか

D:学生の進路選択に教育実習のどのような活動が影響を与えたのか

 

各チームが分析手続きを定める試行錯誤の過程

(一部話を丸めている。また、結果的に異なる手続きをとった場合もある。)

 

A:大学の授業は教育実習における授業作りにどのように生かされたか
・抽出基準と分析単位を定めることが困難。なぜなのか?

・“生かされた”と語っている場合と“生かされなかった”と語っている場合で、それにつづいて語られることが異なっているために、統一的な基準を設定しがたいのではないか?
・そこで、“生かされた”ケースについては、授業のどのようなことが、どのように生かされたのか?を問うことにする。
・“生かされなかった”ケースについては、どうして生かされなかったのか?を問うことにする。
・インタビューのトランスクリプトを読む過程で、当初の「大きなRQ」について、場合をわけて追究できるように、一度「小さなRQ」に整理する。
・その後、それぞれのケースについて、あらためて抽出基準と分析単位を検討することにする。

・さらに、データを読むなかで、“生かされたことはない、むしろこうだったらよかった”という語りが頻出することに気づいた。そこで、“どうだったらよかった”と考えているのかを明らかにすることについても検討する。

・分析対象が多くなることから、複数に分岐したRQのうち、さいごのもののみを問うことにする
新RQ:教育実習を経て、学生は大学でどのようなことを学んでおきたかったと考えているのか?(仮)

B:指導教官による指導は実習生にどのような影響を与えるか
・まず、全トランスクリプトから、指導教官とのエピソードに関する語りを抜き出した。
・その結果、〇個のエピソードが抽出された。
・つぎに、指導教官とのエピソードのそれぞれについて、インタビュイーが考えたこと、感じたこと、学んだこと、といった〇〇(影響)に関する内容について、意味のまとまりを分析単位として切片化した。
・その結果、〇個の切片が得られた。
・補足:「エピソード」と「影響」の関連を保ちつつ、分析を行うために、エピソードのほうもKJ法を行う。

(メモ:指導教官とのエピソードが語られるのは、基本的には設定した質問項目においてである。ただし、それ以外の項目でも言及されることがある。そのため、トランスクリプトの全部分を対象に抽出を行う。)

→結果的に別の手続きを採用した


C:実習期間中の失敗からどのようなことを学んだか
・まず、全トランスクリプトから、失敗に関するエピソードを抜き出した。
・あるエピソードを、失敗に関するものか否かを判定する際は、つぎのような基準をもちいた。【ア】【イ】【ウ】である(たとえば、“失敗”の質問項目にたいする回答、改善したことに関する語りから翻って失敗とらえる、失敗したという本人の認識)。以上の基準を充たすものを、失敗に関するエピソードと判定した。
・その結果、34エピソードが抽出された。
・つぎに、失敗に関するエピソードそれぞれのうち、【A】【B】【C】について語られている部分を、
「失敗の経験を踏まえた学び」として抜き出して切片化した。抜き出す際は、意味のまとまりを単位とした。
・こうした手続きにより、〇個の切片が得られた。


D:学生の進路選択に教育実習のどのような活動が影響を与えたのか
・RQを明らかにするために設定した5問の質問項目にたいする回答を抜き出した。質問項目ごとに、意味のまとまりを単位として切片化した。

 

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